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都内の男性は“エボラ”陰性 対応に課題も

2014年11月8日 6:55
都内の男性は“エボラ”陰性 対応に課題も

 厚労省は、西アフリカのリベリアに滞在歴のある東京都内の60歳の男性について、エボラ出血熱の検査を行っていたが、結果は陰性で、感染はしていなかったと発表した。

 厚労省は8日午前5時35分頃、東京・町田市の60歳の男性から、エボラウイルスは検出されなかったと発表した。男性は、エボラ出血熱が流行しているリベリアに9月30日から先月26日まで約1か月滞在し、4日に帰国していた。男性は6日夜になり39℃近い熱が出たため、7日午前、自宅近くの医療機関を受診したという。そして、羽田空港の検疫所にメールで報告してきたため、男性は7日夜、重い感染症に対応できる東京・新宿区の国立国際医療研究センターに搬送され、現在も入院している。

 男性の血液などの検体は東京・武蔵村山市にある国立感染症研究所村山庁舎に運ばれ、エボラウイルスの遺伝子が検出されるかどうか調べた結果、エボラウイルスは確認されなかったという。

 今回の対応で、課題も浮き彫りになっている。今回、都内の男性は熱が出たため、地元の医療機関で受診した。厚労省は、西アフリカに滞在歴があり、帰国後、発熱や嘔吐(おうと)などが見られる場合は、施設の整った指定医療機関で検査するとして、地元の医療機関には行かないよう呼びかけているが、男性には理解されていなかったようだ。

 厚労省が今後、西アフリカからの帰国者らにどう説明し、理解してもらうのか、課題が残った。