トランプ大統領「米朝首脳会談を楽しみに」
北朝鮮の国営テレビは21日午後、核実験とICBM(=大陸間弾道ミサイル)の発射実験の中止を決定した朝鮮労働党の会議の映像を放送した。
朝鮮中央テレビは午後5時半ごろから、20日に開催された朝鮮労働党の中央委員会総会の様子を放送した。総会には金正恩委員長が出席し、核実験とICBM(=大陸間弾道ミサイル)の発射実験を中止する決定書が採択された。
核実験中止の透明性を担保するためとして、豊渓里の核実験場の廃棄も決定された。
6月上旬までに行われる見通しのアメリカとの首脳会談を前に、新たな核開発はしないというメッセージと考えられるが、これまでに獲得した核の能力は堅持する姿勢。
この決定についてアメリカのトランプ大統領はツイッターで、「北朝鮮と世界にとって、とても良いニュースだ。大きな進展だ!」と高く評価。「米朝首脳会談を楽しみにしている」と期待感を示し、その後も「皆にとって進展だ」などと書き込んだ。
CIA(=中央情報局)のポンペオ長官が極秘に訪朝し、金委員長と会談しており、その内容を踏まえ、前向きな決定と捉えたとみられる。
一方で、アメリカのメディアからは、今回の決定は「核廃棄ではない」との指摘が出ている。
また、専門家は、「期待を抱かせることが目的の北朝鮮の発言に惑わされることなく、トランプ政権は非核化に向けた実際の行動を求めるべき」と注文をつけている。